近鉄南大阪線藤井寺駅最寄りの葛井寺をご案内致します。
駅から南へ徒歩5分ぐらいの場所に、西国三十三ヵ所の第五番札所葛井寺があります。
葛井寺の南大門。
西門に当たる四脚門と同様、国の重要文化財に指定されています。
南大門を入ってすぐ左手に、今年の干支である卯が描かれていました。
葛井寺といえばまず頭に浮かぶのが、ご本尊の千手千眼観世音菩薩坐像ですよね。秘仏の千手観音様ですが、毎月18日の観音会の日には開扉されます。
葛井寺本堂。
国宝の千手千眼観世音菩薩坐像は、計1,041本の手を持ち、その全ての手のひらに「目」が刻まれていることで知られます。それはそれは見事な仏像で、唐招提寺、三十三間堂の千手観音と共に「三観音」の名をほしいままにしています。
本堂向かって右手前に佇む弘法大師修行像。
葛井寺の宗派は真言宗御室派です。
真言宗とくれば、やはり弘法大師空海の登場ですよね。
葛井寺の絵馬。
葛井寺の縁起によると、その創建は725年(神亀2年)、聖武天皇の勅願により行基が開基となって産声を上げたお寺とされています。
葛井寺の紋でしょうか。
ところが、葛井寺の歴史を辿って行くと、どうやら創建はもう少し前に遡るようです。百済系の渡来人氏族である葛井氏の氏寺として創建されたのではないかと云われています。
専心龍乗観世音菩薩。
観音様と一口に言っても、実に様々な観音様がいらっしゃるのですね。
プロ野球球団 現オリックスの前身、近鉄バファローズの本拠地藤井寺球場跡。
近鉄藤井寺駅の間近、線路沿いにボールパークの名残が感じられます。
今では四天王寺大学の藤井寺駅前キャンパスに生まれ変わっています。一昔前まではプロ野球球団の本拠地としても栄えていたんですね。
葛井寺の拝観料は、ご本尊の開扉日のみ300円となっています。
同じく毎月18日にのみ御開帳される野中寺の弥勒菩薩半跏像共々、同じ日に参拝されることをおすすめ致します。
葛井寺周辺は古墳の密集エリアでもありますので、歴史や考古学のお好きな方なら訪れてみる価値は大いにありますね。